ゲームリベンジしましょう!

 先日「野球拳」で殿下に負けてひどい目(笑)に遭ったフレアローズちゃんが殿下の部屋にやってきました。いつもとは違う表情です。おやおや、これは何かを考えていますね?
 殿下はフレアローズちゃんを招き入れるとソファへと座らせました。
 まずフレアローズちゃんが取り出したのはぶどうでした。黒くて大粒でとても美味しそうなぶどうです。
 「殿下、これ夕方買ってきたんですよ!一緒に食べましょう」
「やあ、ありがとう、それじゃ食べようか?何か飲むかい?」
「んじゃオレンジジュースください」
 お酒が飲めないフレアローズちゃんはオレンジジュース、殿下は蜂蜜酒(ミード)を片手にいつものように他愛もない話を始めます。これはある意味2人の日課でもありました。

話も盛り上がってきた頃、フレアローズちゃんが意を決したように殿下に言いました。
 「殿下、わたしこの前のリベンジしたいです!今度は負けませんから」
「この前?ああ、野球拳か」
「そうです!この前は結局3回も…!!!もう負けません!!絶対わたしが勝ちます!!!」
 殿下がニヤニヤしていますが、フレアローズちゃんは気を取り直して続けました。
 「今日はバッチリ勝って殿下に脱いでもらいます!!」
 殿下の手がフレアローズちゃんの肩を抱きました。そのまま耳元で囁くようにしながら耳をついばみます。
 「ふわぁ…やだよぉ」
「まさか君からお誘いがあるとはねえ…普通にえっちするんじゃ物足りないのかな?」
 フレアローズちゃんはびっくりして首を振ります。まさかそう返されるとは思ってなかったのです。でも普通そう思われちゃいますよね。
 「ちっ…違います!!わたしはただ…!!」
「ただ…何?」
 耳をぞろりと舐め上げられました。体に力が入りません。頭がぼうっとしてきます。もちろん全部わかっていてそうされているのですが、フレアローズちゃんは耳から気を逸らすのに精一杯です。そうしないとすぐ流されてこのままここでひどい目に遭わされてしまいますから。
 「負けっぱなしはいやなんですぅ…」
「君は意外と負けず嫌いだもんね」
 耳を甘噛みされると体中に電流が走る感覚が襲います。殿下の服を掴んでいないと流されてしまいます。これじゃいけないと首を振ります。
 「ダメだよ、逃げちゃ」
 返答の前に唇を塞がれました。舌を絡め取られてなすがままです。
 ようやく唇が離れると、やっぱりフレアローズちゃんはちょっとぼんやりして体に力が入らないようでした。
 「殿下ずるいですぅ…わたしにリベンジさせてくれないんですか…?」
 「普通に脱がせるのも楽しいんだけどね」
 「でもわたし負けっぱなしは悔しいです」
 頑固で負けず嫌いのフレアローズちゃんがこう言い出したらきかないのは殿下もよく知っていました。
 「仕方ないなあ…どうせまた僕が勝つけど、それでいいならしようか、野球拳」
「わたし負けませんもん!」
「どうかな?僕だって負ける気はない」
「絶対殿下にストリップしてもらいます!!」
「…君そんなの見たいんだ…」
 殿下がげんなりしてますが、フレアローズちゃんは気付かないようです。
 「それじゃ早速いきましょう!今度こそ絶対負けませんよ!!」



野球拳、リベンジ!