ゲームやってみない?
ある日の夜…ちょっといいお酒を手に入れた二人は部屋で晩酌することにしました。
フレアローズちゃんはお酒が飲めないのでレモネード、殿下は美味しいお酒をちまちま飲みながら色々お話をしていました。
話が進むうちに何故か小耳に挟んだ『野球拳』のお話に…
「やきゅうけん?何ですか?それ」
「ん?ああ、ジャンケンして負けたほうが服を1枚ずつ脱いでいくんだって」
「そ、そんなゲームあるんですか?エッチですよねえ…」
思わず赤くなるフレアローズちゃんは殿下がニヤニヤしてるのに気付いていません。
「ねえフレアローズ、面白そうだからやってみようか」
「ええっ!?い、いやですよ!恥ずかしいじゃないですか!」
「ふぅーん…フレアローズは負けちゃうんだ?」
殿下の煽りに素直に反応するフレアローズちゃんがソファから立ち上がりました。
「殿下!わたしが負けるわけないじゃないですか!」
「じゃやったっていいだろ?」
「その手には乗りません」
ぷいっと横を向くフレアローズちゃんでした。
殿下は頭をかくと立ち上がってフレアローズちゃんを背後から抱き締めました。耳元にそっと唇を寄せます。
フレアローズちゃんは耳元で囁かれるのがとても弱いので、耳から攻めてみることにしたようです。男ってずるいですよね。
「なんで?面白そうじゃないか」
真っ赤になって首をふるフレアローズちゃん。背中がぞくぞくします。耳がとろけそうです。足元がおぼつかなくなりそうなのを
必死でこらえてできる限り普通の声を出すように返事をします。
「や、やだもんっ…!絶対殿下はえっちしたがるじゃないですかぁ…」
「僕が負ければえっちしなくて済むだろ?」
殿下がぎゅっと抱き締めて耳に軽くキスをするとフレアローズちゃんからふにゃりと体の力が抜けてきました。
やっぱりいつもながら耳が弱いんだなあと思いつつ、上手くいきそうなので殿下はそのまま耳元で囁きます。
「ねえフレアローズ、僕のお願い聞いてほしいなあ…野球拳やってみたい」
フレアローズちゃんは下を向いたまましばらく考えていたようでしたが、しぶしぶ首を縦に振りました。どうも殿下のお願いに弱いようです。
フレアローズちゃんは押しに弱いタイプなのを見抜かれているので殿下がこんな感じでお願いするといつも結局OKしてしまうのでした。
「わかりました…!わたし負けなければいいんですもんね…!」
「うんうん、そうだよ」
殿下は内心『勝つまで続ける』つもり満々ですがそんなこととは露知らず、フレアローズちゃんに気合が入ったようです。
拳を握り締め、きりっとした表情で殿下を見るフレアローズちゃんでした。
「いいですか殿下!負けても恨みっこナシですよ!」
「うんうん、わかってるよ」
「わたし負けませんからね!」
「僕だって負けるつもりないよ?男のストリップなんて君見たいの?」
フレアローズちゃんは一瞬考えたようでした。
「殿下のヌードなら見てもわたしは平気です」
「…ああそう…」
ちょっと殿下がコケましたが天然フレアローズちゃんは気付いていません。
「よーし、がんばりますよ!」
服とえっちを賭けた野球拳の始まりです!
野球拳、しましょ?